今回はいつもとちょっと毛色が違う、仏教の教えに紐づくお話です。
「諸行無常(しょぎょうむじょう)」という言葉を、一度は耳にされたことがあるかと思います。
この世のあらゆる現象や形あるものは、絶えず変化し続け、一秒たりとも同じ状態に留まることはない。
仏教が教えるこの真理は、実は私たちの「体」にもそのまま当てはまります。

形あるものは、永遠ではない
私たちの体は、永遠に新品のままではいられません。
毎日休まず働き続ける関節、筋肉、そして内臓。
それらは自覚のないうちに、少しずつ、確実に変化(摩耗)しています。
恐ろしいのは、
「壊れる時は、あっという間」
だということです。

「昨日までは大丈夫だったのに」
「ちょっと重い物を持っただけなのに」
そんなきっかけで体の痛み・違和感などが起きるのは、ある日突然悪くなったわけではありません。
長年の「無常(変化)」の積み重ねが、ある瞬間に限界を超えて溢れ出した結果なのです。
「無常」だからこそ、手入れに価値がある
形あるものがいつか損なわれる運命にあるのなら、私たちはどう向き合うべきでしょうか。
それは、「今この瞬間の状態」を慈しみ、丁寧に手入れをすることです。
整体や日々のストレッチは、単なる痛み取りではありません。
絶えず変化し、壊れゆく方向へ向かう体に「ブレーキ」をかけ、良い状態を少しでも長く維持するための「慈しみ」の時間です。

壊れる前に、整える贅沢を
失ってからその有り難みに気づくのが健康ですが、崩れてしまった形を元に戻すには、多大な時間と労力が必要です。
「まだ動けるから大丈夫」と過信せず、諸行無常のことわりを少しだけ意識してみてください。
今日のお手入れが、確実に10年後のあなたの「形」を作ります。

大切なご自身のお体を、どうか置き去りにしないでくださいね。
